愛媛県三瓶湾は別名「奥地湾(おくちわん)」と言われる。その奥地湾でとれるアジは、リアス式の地形が得られる豊富なエサと豊後水道の潮流に育てられて、バランスのいい肉質をもつ。リアス海岸の湾内で育ち、一般的なアジと異なり回遊しないため、傷つかず身は黄金に輝く瀬付きの「奥地あじ」。脂のノリもよく、潮流によって身が締まった奥地あじは築地市場でも評価されている。国内有名料亭のほか、海外のレストランでも使用される。昔ながらの一本釣りでとったあじは、生きたまま港へ持ち帰り一夜干しにする。1尾は約110~130g、そのまま焼くと、じわじわと脂が出て、やがて身はふっくらと焼き上がる。大根おろしやスダチを添えるのがおすすめだ。臭みやパサつきがなく、美味しさがギュッなった熟成干物で、従来の干物のイメージを覆す極上の逸品。