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末永家住宅

(すえながけ じゅうたく)

末永家住宅は、愛媛県大洲市(旧喜多郡長浜町)に位置する歴史的な住宅で、2棟の建造物が国の登録有形文化財に指定されています。末永家住宅は、かつての商業や文化の繁栄を物語る建築物として保存されており、その外観や内部の装飾には、時代の特色を反映した多くの魅力が詰まっています。

概要

末永家住宅は、主に2つの建物で構成されています。それは、「末永家住宅旧主屋」と「末永家住宅百帖座敷」です。この2棟はいずれも歴史的価値を有し、地域社会の集会所や接客施設としての役割を果たしてきました。以下、それぞれの建物について詳しく紹介します。

末永家住宅旧主屋

建設の背景と外観の特徴

末永家住宅旧主屋は、1884年(明治17年)に末永家によって建設されました。末永家は当時、大洲市長浜で回漕業を営んでおり、この住宅はそのビジネスの繁栄を反映しています。建物の1階部分には石が使用され、2階部分にはなまこ壁が特徴的に設けられています。また、2階屋根を支える持ち送りなど、建築的に独特な外観が残されています。この外観は、当時の建築技術と美意識を伝える貴重な遺産です。

末永家住宅百帖座敷

建築の目的と内部の特徴

末永家住宅百帖座敷は、1927年(昭和2年)に建てられました。この建物は、入母屋造の桟瓦葺(さんがわらぶき)の屋根を持ち、18帖2間の座敷と次の間を有しています。次の間には5畳の付属室が設置されており、南側廊下の桁や次の間の天井板には洋風の装飾が施されています。これにより、当時の建物における西洋の影響を感じることができます。百帖座敷は、接客施設としての役割を持っており、地元の祭りや敬老会など、地域の集会所としても活用されてきました。

文化財としての登録

末永家住宅の旧主屋と百帖座敷は、いずれも2003年(平成15年)1月31日に国の登録有形文化財に登録されました。これにより、地域の歴史と文化を後世に伝える重要な建物として、保存・活用が進められています。

所在地・交通アクセス

末永家住宅は、愛媛県大洲市長浜甲309に位置しています。交通アクセスとしては、JR四国の予讃線「伊予長浜駅」から徒歩15分の距離にあります。また、車で訪れる場合は、松山自動車道の大洲ICから約30分の距離です。観光や歴史探訪の一環として、アクセスのしやすさも魅力の一つです。

まとめ

末永家住宅は、愛媛県大洲市における歴史的建造物として、地域の人々に親しまれてきました。その独特な建築様式と地域社会への貢献は、今もなお高く評価されており、文化財としての保存が進められています。明治・昭和時代の生活や文化に触れることができるこの住宅は、訪れる人々にとって貴重な歴史的体験を提供します。大洲市を訪れる際には、ぜひこの歴史的建物を巡り、当時の風情を感じてみてください。

Information

名称
末永家住宅
(すえながけ じゅうたく)

宇和島・大洲

愛媛県