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禹門山 龍澤寺

(うもんざん りゅうたくじ)

龍澤寺は、愛媛県西予市に位置する曹洞宗の寺院です。曹洞宗總持寺派に属し、56の末寺を持つ由緒ある寺院です。寺の山号は「禹門山」で、新四国曼荼羅霊場の第51番札所となっています。寺への道路案内は「竜沢寺」と表記されている場合があります。

ご詠歌

龍澤寺のご詠歌は以下の通りです:

禹門山 天に登れば 龍澤寺 釈迦三尊の 智慧にあまねく

龍澤寺の概要

龍澤寺は1323年に創建され、当初は「龍天寺」と名乗り、現在の愛媛県北宇和郡鬼北町に位置していました。1433年、薩摩藩主島津元久の長男であった仲翁守邦禅師がこの寺を中興し、「龍澤寺」と改名しました。この寺の鬼瓦には島津家の家紋である「丸に十」が刻まれています。寺院は桃山時代の建築様式で建てられ、広大な3700坪の敷地を有しています。参拝者はここで座禅を体験したり、法話を聞いたり、精進料理を頂いたりすることができます。毎年4月には釈迦の誕生日を祝う花祭りが行われ、多くの人々が訪れます。

伽藍

龍澤寺の伽藍(寺院の主要な建物群)は以下のように配置されています:

偃月橋(えんげつきょう)

龍澤寺の特徴的な建造物の一つである偃月橋は、屋根付きの橋です。参拝者はこの橋を渡って境内に入ります。

仁王門

寺の入口を守る仁王像が祀られている門です。力強い仁王像が参拝者を出迎えます。

山門

寺の正門にあたる山門です。荘厳な雰囲気が漂い、ここから先は聖域となっています。

鎮守堂

山門の右手にある鎮守堂では、成王瀬権現が祀られています。龍澤寺を守護する神が祀られる神聖な場所です。

中雀門

本堂へと続く門で、参拝者はここからさらに進んで本尊を拝むことができます。

本堂

龍澤寺の中心的な建物である本堂には、釈迦三尊が祀られています。通常は戸が閉まっていますが、参拝時には開けられ、本尊を拝顔することができます。

禅堂

本堂の左側に位置する禅堂は、僧侶や参拝者が座禅を組むための建物です。修行の場として使用されています。

庫裡(くり)

本堂の右側にある庫裡は、寺の台所や事務を司る場所です。

開山堂

本堂の後ろにある開山堂は、寺の開祖を祀る建物です。静寂な空間で、参拝者はここで祈りを捧げます。

接賓・一義室、方丈室・新方丈室

これらは、寺の来客をもてなすための部屋や、住職の居室として使用される建物です。

経蔵・浴室等諸堂

経蔵では、経典や仏教関連の書物が保管されています。浴室などの諸堂も完備しており、寺の生活や修行に必要な施設が整っています。

駐車場

龍澤寺には3か所の駐車場があり、合計で約100台の車が駐車可能です。駐車は無料で提供されています。

文化財

龍澤寺はその歴史的価値から、いくつかの文化財に指定されています。

西予市指定史跡「龍澤寺」

龍澤寺は1963年3月22日に西予市の指定史跡に指定されました。その歴史的価値と寺院の保存状態が高く評価されています。

西予市指定有形文化財「龍澤寺・建造物」

2003年3月25日には、龍澤寺の建造物が西予市の指定有形文化財として認定されました。桃山時代の建築様式がそのまま残されており、貴重な文化財として保存されています。

周辺環境

龍澤寺の入口前には「竜沢寺緑地公園」が広がっています。この公園は「森林浴の森日本百選」に選ばれており、自然豊かな環境でアウトドアレジャーを楽しむことができます。散策やピクニックに最適な場所です。

新四国曼荼羅霊場の札所

龍澤寺は新四国曼荼羅霊場の第51番札所にあたります。前後の札所は以下の通りです。

50番札所:高昌寺

龍澤寺の前の札所である高昌寺です。

52番札所:永照寺

龍澤寺の次の札所である永照寺です。

Information

名称
禹門山 龍澤寺
(うもんざん りゅうたくじ)

宇和島・大洲

愛媛県