愛媛県立とべ動物園は、愛媛県伊予郡砥部町に位置する愛媛県立の動物園です。この動物園は、愛媛県総合運動公園の中にあり、四国を代表する規模と内容を誇ります。無柵放養式展示の一種であるパノラマ展示を採用し、動物たちの自然な姿を楽しめるよう工夫されています。
愛媛県立とべ動物園の園内は、12の異なるゾーンに分かれており、それぞれのゾーンで世界各地の様々な動物たちが展示されています。各ゾーンは、動物たちの生息地や特性に応じて設計されており、訪れる人々にさまざまな動物の姿を見せてくれます。
スネークハウスでは、爬虫類や夜行性の動物たちが展示されています。暗がりの中で静かに動く動物たちの姿を観察することができます。
ウォーターストリートは、水鳥や水棲動物のゾーンです。ペンギン広場をはじめとしたフラミンゴ舎やツル舎など、さまざまな水辺の生き物が集められています。
アメリカ大陸に生息する動物や猛禽類が展示されているゾーンで、バイソンやラマ、猛禽類などの力強い姿を楽しむことができます。
アフリカ大陸に生息する動物たちが集まるゾーンで、ライオンやキリン、サイ、カバなどの迫力ある姿を間近で見ることができます。サバンナ観察センターからは、広大な展示エリアを一望することができます。
インドゾウやアフリカゾウ、トラが展示されているゾーンです。大型動物の力強さや優雅さを感じられるエリアです。
モンキータウンでは、さまざまな種類のサルを観察できます。類人猿舎やサル舎、ヒヒ舎、クモザル舎があり、活発に動き回るサルたちの姿を楽しめます。
オーストラリア大陸に生息する動物たちのゾーンで、ヒクイドリやエミュー、カンガルー、ワラビーなどが展示されています。日本ではあまり見られないユニークな動物たちを観察することができます。
アジア地域に生息する動物たちが集められたゾーンです。ノウマ、シカ、サル山、イノシシなど、アジアの多様な動物たちの生態を学べます。
小動物やレッサーパンダ、アライグマが展示されているゾーンです。子どもから大人まで楽しめるエリアで、小さな動物たちの可愛らしい姿を間近で観察できます。
愛媛県立とべ動物園の前身は、1953年に松山市に開設された愛媛県立道後動物園です。しかし、道後では施設の拡張や周辺環境への影響が問題となり、1988年4月に現在の砥部町へ移転し、新たに「愛媛県立とべ動物園」として開園しました。1987年には、動物園の維持管理や運営を目的として財団法人愛媛県動物園協会が設立され、2010年には公益財団法人愛媛県動物園協会として認定されています。
1999年12月2日に誕生したホッキョクグマの「ピース」は、日本で初めて人工哺育に成功したホッキョクグマとして知られています。人工哺育による飼育期間も2018年8月現在で18年8ヶ月を達成し、記録を更新し続けています。
愛媛県立とべ動物園の前身である道後動物園では、世界で唯一ニホンカワウソを飼育していました。そのため、現在の動物園のシンボルマークにもニホンカワウソが使用されています。
愛媛県立とべ動物園では、動物に関する教育プログラムやイベントも充実しています。例えば、毎週土曜日にはインドゾウに餌をあげたり、近くで観察する体験イベントが行われます。また、毎週日曜日と祝日には、アフリカゾウに餌をあげる体験もできます。その他、ウサギやモルモット、ヤギに触れ合える「なかよし広場」や、ポニーの乗馬体験も人気です。
動物園内には、展望レストラン「SKY GARDEN」や軽食コーナー「とべまるカフェ」などの飲食施設も充実しています。レッサーパンダ舎に隣接する「ふれあい売店」では、お土産を購入することができます。これらの施設を利用して、動物たちを観察しながら、ゆったりとした時間を過ごすことができます。
愛媛県立とべ動物園は、伊予鉄道「松山市駅」または「いよ立花駅」から伊予鉄バスの「えひめこどもの城」行きバスに乗り、「とべ動物園前」バス停で下車すると便利です。また、松山ICから車で約10分、松山市中心部からは約20分でアクセスできます。
愛媛県立とべ動物園の開園時間は午前9:00から午後5:00まで（入園は午後4:30まで）です。毎週月曜日が休園日ですが、月曜日が祝日の場合は開園し、翌火曜日が休園となります。年末年始も12月29日から1月1日まで休園しますので、訪問の際は事前に確認しておくと良いでしょう。