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伯方の塩

(はかた しお)

伯方島での塩田を作られていた自然塩を再現

1970年代、自然塩存続運動が始まったことから歴史はさかのぼる。当時、塩は「塩業近代化臨時措置法(塩専売法)」という法律のもと国が管理しており、1971年に「塩専売法」が施行されたことで、日本では「イオン交換膜製塩」以外の方法で海水から直接「塩」を採ることができなくなり、日本人が慣れ親しんできた塩田でつくった塩がなくなった。

1806年(文化3年)から続いていた伯方島(はかたじま)の塩田も1971年(昭和46年)に廃止となった。安全性が十分に確かめられていない塩ではなく、安心な自然塩の存続させたいと、自然塩存続運動がおこった。

この結果、日本専売公社の厳しい生産上の制約のもと、1973年に専売公社から許諾を受けた作り方で塩田の塩を手本に、にがりをほどよく残した「伯方の塩」が誕生した。

しかし1997年(平成9年)に「塩専売法」の廃止があり、海水からの直接製塩が認められると、2002年(平成14年)からは塩の自由化により原料塩の産地を選択できるようになった。

環境保全の観点から、伯方の塩はメキシコまたはオーストラリアの天日塩田塩を原料としているが、こだわりはその作り方にある。化学薬品を一切使わず、瀬戸内海の「にがり」成分をほどよく残すために、輸入天日塩田塩を日本の海水で溶解して、ゴミ・砂を除いた濃い塩水を煮詰め結晶した塩を数日間じっくりと「自然乾燥」させているのだ。

その味の特徴は、塩かどのない辛さで、塩味の中にほんのりと甘みを感じる塩。伯方の塩は日本の製塩史上、食用に優れていると言われていた「流下式塩田塩」(昭和28年~47年まで瀬戸内海沿岸で製造していた製法の塩)をお手本としている。

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伯方の塩
(はかた しお)

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