小麦粉をこねた生地を酵母で発酵させ、蒸し上げた、小ぶりで甘みのある蒸しパン状の和菓子。昭和初期に向上心を持った夜学生へ学資を与えるための事業として、松山夜学校奨学会によって作られ始めた。もとは中国の「饅頭(まんとう)」という和菓子で、「饅頭」を「まんとう」と読むのは、そこが由来になっているようだ。その後に昭和6年創業の「労研饅頭 たけうち」に引き継がれ、戦時中に小麦粉の調達が困難になり、一度は製造が潰えたが、戦後に復活し、昔から伝わり続ける酵母を使い、保存料などを一切使わない自然志向の和菓子であることから、松山市の名物として定着したようだ。現在は、味のバリエーションが増えて、14種類から選んで楽しめる。