愛媛県松山市の郷土菓子で、米粉、しょうゆ、砂糖を練り上げたものを、適当な大きさに丸めて蒸して作る菓子。”しょうゆ餅”はおみやげの定番品である”ういろう”に似ているが、最大の特徴はしょうゆを入れること。ほのかな醤油と生姜の風味が広がるもっちりとした餅。江戸時代初期に松山藩祖 久松定勝が、家臣の繁栄を願って、桃の節句にしょうゆ餅をつくり、分け与えたのが始まりとされる。元禄年間(1680~1709年)には、松山城下の武家町家で、ひな祭り(桃の節句)に米粉としょうゆを使ったもちをお供えしていた。 その後、ひな祭りに各家庭で作られるようになり、松山のおふくろの味として伝えられてきた。松山市のおみやげとして人気があり、お店によって様々な味付けをしたしょうゆ餅が売られている。