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蓮生寺(ぼて茶寺)

(れんしょうじ)

蓮生寺は、愛媛県松山市猿川原に位置する真言宗醍醐派の寺院です。山号は青龍山、「ぼて茶寺」とも呼ばれています。本尊は十一面観音菩薩であり、新四国曼荼羅霊場第四十三番札所として知られています。参拝者が多く訪れるこの寺は、その歴史と文化的価値から、地域の人々に愛され続けています。

蓮生寺の概要

蓮生寺は、延長元年(923年)に第60代醍醐天皇の時代に創建されたと伝えられています。この寺は、真如親王が当地に浴し、「花垣の里」に一堂を建立したことに始まり、当初は「善弘寺」と称していました。その後、河野通信によって再興され、現在の蓮生寺となりました。寺の記録には『伊予温故録』という史料があり、延長年間に真学僧正によって開祖されたと記されています。また、正保2年(1645年)には快真がこの寺を中興し、今日に至るまでその歴史を重ねてきました。

年中行事:花まつり

蓮生寺では毎年5月上旬頃に「花まつり」が開催されます。この祭りは旧暦のお釈迦様の誕生日を祝うもので、1982年から毎年行われており、地域の人々や参拝者にとって重要な行事です。花まつりは三日間続き、参拝者には伝統的なぼて茶や精進料理が振る舞われます。開催時間は10時から16時までで、ぼて茶と精進料理のセットは前日までの予約が必要です。有料ではありますが、参加者にとっては貴重な体験となるこの祭りは、多くの人々に親しまれています。

境内の紹介

山門

蓮生寺の境内に足を踏み入れると、まず目にするのが立派な山門です。この山門をくぐると、寺の荘厳な雰囲気が一層感じられます。

本堂

本堂には、蓮生寺の本尊である十一面観音菩薩が祀られています。この観音菩薩は、多くの参拝者に信仰され、その慈悲深い姿は多くの人々を癒しています。参拝の際には、御詠歌「春来れば ぼて茶の香る 蓮生寺 観音大士の 慈悲もあふれて」を唱えることが奨励されています。

宿坊と駐車場

蓮生寺には宿坊はありませんが、参拝者向けの駐車場が整備されています。約30台の車を駐車するスペースがあり、遠方からの参拝者も安心して訪れることができます。

文化財

蓮生寺には、松山市指定有形文化財がいくつか存在します。これらの文化財は、寺の歴史的価値を高めており、訪れる人々にその重要性を伝えています。

木食仏海作地蔵菩薩像

木食仏海によって作られた地蔵菩薩像は、檜造りで、像高40cm、台座は20cmの高さがあります。この像は平成13年4月26日に松山市指定有形文化財として指定され、蓮生寺の重要な文化遺産の一つとなっています。

写本打般若経

写本打般若経は、慈観によって貞和4年(1348年)から文和3年(1354年)までの6年間をかけて写経された貴重な写本です。天正13年の兵火で一部が焼失しましたが、その後補足され、現在も蓮生寺に伝えられています。この写経は昭和53年5月10日に松山市指定有形文化財として指定されています。

前後の札所

蓮生寺は、新四国曼荼羅霊場の第四十三番札所です。この霊場巡りの前後の札所は次の通りです。

新四国曼荼羅霊場

第42番札所:遍照院
第43番札所:蓮生寺
第44番札所:長楽寺

アクセス情報

蓮生寺は、松山市猿川原に位置し、近隣には駐車場も完備されています。参拝者は、公共交通機関や自家用車でのアクセスが可能です。また、特定の祭りや行事に合わせて、多くの人々が訪れるため、事前に予約が必要な場合がありますので、注意が必要です。

Information

名称
蓮生寺(ぼて茶寺)
(れんしょうじ)

松山・道後温泉

愛媛県