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雄郡神社

(ゆうぐん じんじゃ)

雄郡神社は、愛媛県松山市小栗に位置する由緒ある神社です。神社の歴史は古く、国史見在社であり、旧県社にも指定されています。また、松山八社八幡の一社としても知られ、その中では「正八幡」として4番社にあたります。神紋は「左三つ巴」で、独特のデザインが特徴です。

祭神について

雄郡神社の主祭神は、天宇受売命(あめのうずめのみこと)です。この神は、古事記や日本書紀にも登場し、芸能の神として知られています。また、雄郡神社では、以下の八幡三神も祀られています。

八幡三神

合祀神

さらに、雄郡神社では、宗像三女神(むなかたさんじょしん)も祀られており、これにより神社は多くの信仰対象を持つこととなっています。

神社の歴史

雄郡神社の歴史は非常に長いですが、戦国時代に兵火に巻き込まれた際に、重要な記録が失われました。そのため、主祭神である天宇受売命がいつから祀られたのかは定かではありません。しかし、後に用明天皇元年(586年)に、筑紫の宇佐八幡から八幡三神を勧請したと伝えられています。

元慶2年(878年)には、雄郡神社は従五位下の神階を受け、延久5年(1073年)には源頼義により、松山八社八幡の4番社に定められました。さらに、慶長5年(1600年)に起こった毛利氏との「三津刈屋口の戦い」で社殿が焼失しましたが、同19年に松山藩初代藩主の加藤嘉明が社殿を復興しています。また、元禄6年(1693年)には、松山藩松平家4代藩主の松平定直により再建されました。

境内社

雄郡神社の境内には、さまざまな神々を祀る社が点在しています。以下は、主要な境内社の一覧です。

金砂神社(かねひさじんじゃ)

拝殿の南側に位置する金砂神社では、金山彦命、天神、和霊を祭神としています。社の祠の下には、多くの福助人形が祀られており、地域の人々に親しまれています。

愛宕神社(あたごじんじゃ)

金砂神社の隣にある愛宕神社は、火産霊神(ほむすひのかみ)を祀っており、火の神として信仰を集めています。

藤廼社(ふじのしゃ)

拝殿の北側にある藤廼社では、木乃花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)を祭神としています。この神は、美しい花の神として知られています。

弁天社

藤廼社の東側にある弁天社では、弁財天を祭神としています。弁財天は、音楽や芸術の守護神としても広く信仰されています。

その他の境内社

境内北側には忠霊塔、楼門外北側には三光社、さらにその東隣には祇園社、稲荷神社など、多くの社が鎮座しています。それぞれの社では、大己貴命や少彦名命、事代主命など、さまざまな神々が祀られています。

年中行事

雄郡神社では、年間を通じてさまざまな祭りや行事が行われています。その中でも特に注目すべきは、10月7日に行われる神幸祭です。この祭りでは、地域の住民が参加する「喧嘩神輿(鉢合わせ)」が行われ、迫力ある祭りの様子が楽しめます。地元の人々や観光客で賑わう一大イベントです。

アクセスと周辺施設

雄郡神社へのアクセスは、伊予鉄バスを利用すると便利です。雄郡神社東バス停で下車し、徒歩約3分で到着します。また、神社の周辺にはテレビ愛媛や愛媛朝日テレビ、松山市立雄新中学校や雄郡小学校など、地元の施設が点在しています。

まとめ

雄郡神社は、松山市小栗に位置する歴史と文化を誇る神社です。古くから地域の信仰の中心であり、毎年行われる祭りや、さまざまな境内社が人々に親しまれています。松山八社八幡の一社として、その重要性も高く、多くの参拝者が訪れます。歴史的な建造物や地域との関わりが深いこの神社は、松山市を訪れる際にはぜひ立ち寄りたいスポットの一つです。

Information

名称
雄郡神社
(ゆうぐん じんじゃ)

松山・道後温泉

愛媛県