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鹿島神社(松山市)

(かしま じんじゃ)

鹿島神社は、愛媛県松山市の北条鹿島に鎮座する歴史ある神社です。この神社は、神功皇后が三韓征討の途中に立ち寄り、武甕槌神(たけみかづちのみこと)と経津主神(ふつぬしのかみ)を勧請し、戦勝と道中の安全を祈願したことに由来しています。その後、武家の尊崇を集め、安政5年(1858年)には松山藩主の松平隠岐守も参拝するなど、地域の信仰を集めてきました。明治9年(1876年)には村社に列し、明治44年(1911年)に事代主神(ことしろぬしのかみ)を合祀しています。

祭神

鹿島神社では、以下の三柱の神々をお祀りしています。

武甕槌命(たけみかづちのみこと)

武甕槌命は、雷神であり、武道の神として知られています。また、鹿島神宮の主祭神としても広く崇拝されています。

経津主神(ふつぬしのかみ)

経津主神は、武甕槌命と共に軍神として祀られ、戦勝を祈願する神として崇められています。

事代主神(ことしろぬしのかみ)

事代主神は、大国主命の子供で、商売繁盛や五穀豊穣の神として信仰されています。

境内の構成

鹿島神社の境内は、いくつかの重要な施設や社で構成されています。ここではその一部を紹介します。

大鳥居(四国本土側の北条港脇)

四国本土側の北条港に立つ白い石の大鳥居は、鹿島神社への入り口を示しており、「鹿島神社」の扁額が掛けられています。

二ノ鳥居

島内にある二ノ鳥居は石造りで、こちらにも「鹿島神社」の扁額が掲げられています。

注連石

注連石は、神聖な境界を示す石で、神域への入り口としての役割を果たしています。

拝殿・幣殿・本殿

拝殿は参拝者が祈願する場所で、幣殿や本殿は神霊を祀るための重要な施設です。これらの建物は、荘厳な雰囲気を醸し出し、神社の中心としての役割を担っています。

境内社

鹿島神社の境内には、主祭神以外の神々を祀る境内社がいくつかあります。

龍神社(祠)

龍神社には、高龗神(たかおかみのかみ)と闇龗神(くらおかみのかみ)が祀られています。昔、寒戸島に祀られていた龍神を1955年に現在の本宮の右側に遷座したと伝えられています。

三穂神社

三穂神社は、拝殿と本殿から構成されており、要石と呼ばれる重要な石があります。この石は、鹿島神宮から勧請された際に一緒に移されたとされ、当地を地震から守るとされています。

厳島神社(祠)

厳島神社は、市杵島比売命(いちきしまひめのみこと)を祀る祠で、女性や航海の守護神として知られています。

境外社

鹿島神社の境外には、いくつかの社が存在します。

龍神社(祠)

高縄城主の河野通信が、海上安全と五穀豊穣の守護神として寒戸島に祀ったとされる神社で、雨乞いの伝説が残されています。

鹿島神社御旅所

北条港の東岸にある御旅所は、神輿の出発地としても使われています。

文化財

愛媛県指定無形民俗文化財「鹿島の櫂練(かいねり)」

鹿島の櫂練(かいねり)は、昭和41年(1966年)4月5日に無形文化財に指定され、昭和52年(1977年)1月11日に無形民俗文化財に指定替えされました。櫂練は、治承年間(1177年~1181年)に河野水軍が出陣する際に、鹿島の神前で戦勝を祈願し、凱旋の時の祝勝奉賛が鹿島神社の神事となったと伝えられています。この行事は、江戸時代末期に鹿島神社の祭礼として行われるようになり、神輿渡御の御乗船に供奉警護にあたることになり、現在に至っています。

交通アクセス

鹿島神社へのアクセスは以下の通りです。

鹿島神社は、その美しい自然環境と歴史的背景から、多くの参拝者や観光客に親しまれています。ぜひ一度、訪れてその魅力を堪能してみてはいかがでしょうか。

Information

名称
鹿島神社(松山市)
(かしま じんじゃ)

松山・道後温泉

愛媛県