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坊っちゃん劇場

(ぼっちゃん げきじょう)

坊っちゃん劇場は、愛媛県東温市の複合商業施設「レスパスシティ」内に位置する劇場です。この劇場は、地元の文化発信拠点として設立され、四国や瀬戸内海の歴史・伝統文化、偉人をテーマにしたオリジナル作品を年間を通して上演しています。劇場名は、愛媛県を舞台とする夏目漱石の小説『坊っちゃん』に由来しており、正式な表記は「坊っちゃん劇場」となります。

設立の背景と目的

坊っちゃん劇場は、レスパスシティの運営会社の親会社である「愛媛飼料産業株式会社」と、秋田県の劇団「わらび座」との共同出資により設立されました。2006年4月22日に開業し、地域文化の発信拠点として、また教育や観光の場としても機能しています。この劇場は、四国・瀬戸内海にまつわる歴史や文化を舞台芸術を通じて伝えることを目的とし、地域に根差した活動を展開しています。

劇場の特徴とコンセプト

坊っちゃん劇場は、地域文化の発信を目指すとともに、次代を担う子どもたちの情操教育の場としても役割を果たしています。また、産官学民の連携による地域創造のシンボルとして、優れた作品の創造・発信を通じて愛媛県の文化特使を目指しています。

主な特徴

劇場の施設概要

坊っちゃん劇場の施設概要は以下の通りです。

基本情報

運営母体

また、名誉館長にはジェームス三木氏が就任しています。

ネーミングライツ契約

2023年10月30日付けで、劇場のネーミングライツ取得契約により、正式名称が「Great Sign坊っちゃん劇場」となりました。この契約期間は2023年10月1日から2026年9月30日までの3年間です。スポンサー企業は、クラウド型電子契約サービスを提供する東京のIT企業「株式会社TREASURY」であり、代表取締役が八幡浜市出身だった縁で実現しました。

上演作品の歴史

坊っちゃん劇場では、四国・瀬戸内に関連する題材を中心に、毎年さまざまなオリジナルミュージカルが上演されています。ここでは、これまでの主要な上演作品を紹介します。

第1弾 ミュージカル『坊っちゃん!』(2006年4月22日~2007年3月25日)

脚本・演出:ジェームス三木
夏目漱石の小説『坊っちゃん』を基にした作品で、明治時代の松山を舞台に、主人公坊っちゃんのユーモアあふれる物語が描かれました。

第2弾 ミュージカルコメディ『吾が輩は狸である』(2007年4月~2008年3月)

脚本・演出:是枝正彦
振付:尚すみれ
夏目漱石の『吾輩は猫である』をもじったコメディ作品で、人間と狸の間に巻き起こる騒動をコミカルに描きました。

第3弾 ミュージカル『龍馬!』(2008年3月22日~2009年3月16日)

脚本・演出:ジェームス三木
振付:尚すみれ
坂本龍馬の生涯を描いた歴史ミュージカルで、志士たちの熱き情熱と、時代を駆け抜けた龍馬の姿を力強く表現しました。

第4弾 ミュージカル『鶴姫伝説~瀬戸内のジャンヌダルク』(2009年4月4日~2010年3月14日)

作・作詞:高橋知伽江
作曲:深沢桂子
演出:栗城宏(わらび座)
編曲:玉麻尚一
振付:尚すみれ
瀬戸内海の戦国時代を生き抜いた鶴姫を主人公に、彼女の強さと悲劇の運命を描いた物語です。

第5弾 ミュージカル『正岡子規~明治を駆け抜けた男たち』(2010年4月3日~2011年3月13日)

脚本・演出:ジェームス三木
正岡子規の生涯を描いた作品で、病に倒れながらも俳句と短歌に命をかけた彼の情熱と、周囲の人々との絆が描かれています。

第6弾 ミュージカル『誓いのコイン~ロシア兵をもてなした松山~』(2011年4月~2012年3月)

西洋列強の利害がうずまき、日本とロシアが激突する中、心を通わせたロシア人捕虜ニコライと篤志看護婦サチの物語。日露戦争時に松山で実際に行われた捕虜収容所のエピソードを元に、人間愛を描いた作品です。

劇場の今後の展望

坊っちゃん劇場は、地域の文化発信拠点としての役割を強化し、四国や瀬戸内海の歴史・文化を全国に発信し続けていくことを目指しています。地域の歴史や文化を伝えるオリジナル作品の制作に加え、地元との連携を深め、観光や教育の場としても活動を拡大していく予定です。

今後も愛媛県や四国地域の魅力を多くの人に伝えるため、様々な取り組みが行われることが期待されています。

Information

名称
坊っちゃん劇場
(ぼっちゃん げきじょう)

松山・道後温泉

愛媛県