愛媛県庁舎は、愛媛県松山市一番町四丁目に位置する愛媛県の行政機関です。本庁舎は、本館、第一別館、第二別館、および県議会議事堂から構成されており、所在地は愛媛県松山市一番町四丁目4番地2です。
本館は1929年に完成し、1980年には第一別館、1982年には県議会議事堂が完成して現在の形態となりました。
本館の設計は、著名な建築家木子七郎によるもので、構造計算は内藤多仲が手がけました。内藤多仲は東京タワーの設計でも知られています。本館の工事費用は約100万円(当時)で、左右対称のデザインとドーム状の屋根が特徴です。屋根の内部には会議室があり、戦前には緑色で塗装されていました。
1994年に老朽化に伴い、大規模な修繕が行われ、洗い出し工法が採用されました。また、2003年には映画「世界の中心で、愛をさけぶ」の撮影場所として使用されました。本館は2020年(令和2年)に国の登録有形文化財に指定され、その文化的価値が認められました。
愛媛県庁舎には本館に加え、第一別館と第二別館があります。
第一別館は1980年に建設され、本館の正面から見て右側に位置します。11階建てのこの建物は、県の保健福祉部、経済労働部、農林水産部、土木部、県民環境部の一部が入居しています。2015年には、第一別館に使用されている東洋ゴム工業製の免震装置が国の規定を満たしていないことが判明しました。
第二別館は第一別館の背後に位置し、6階建ての建物です。ここには総務部、企画振興部、土木部の一部、会議室、監査事務局、公営企業管理局、人事委員会、労働委員会が入っています。
愛媛県の政治活動の中心である県議会議事堂は、1982年1月31日に竣工しました。本館の正面から見て左側後ろに位置し、4階建てのこの議事堂では、愛媛県の政治・行政に関する重要な議論が行われます。県議会の議員定数は47名で、議事堂は愛媛県の地方自治を支える重要な施設です。
愛媛県庁舎内には、さまざまな部門が配置されており、県政に関わる業務を遂行しています。
本館は4階建てで、以下の部門が設置されています。
第一別館は11階建てで、以下の部門が入居しています。
第二別館は6階建てで、以下の部門が設置されています。
愛媛県には、松山、今治、西条、八幡浜、宇和島の5つの地方局が設置されていましたが、2008年にそれぞれの地域が統合されました。
また、旧今治地方局は東予地方局、旧八幡浜地方局は南予地方局の支局として運営されています。
愛媛県庁舎は、歴史的価値を持つ建物でありながら、現代の行政機能を担う重要な施設です。今後も引き続き、県民の生活や行政に欠かせない役割を果たしていくことでしょう。