鴨池海岸公園は、愛媛県今治市大西町九王に位置する美しい海浜公園です。この公園は、穏やかな瀬戸内海を望むことができる絶好のロケーションにあり、訪れる人々に自然の魅力を存分に楽しんでいただける場所です。
鴨池海岸公園には、約800メートルにわたる白砂の美しい海岸が広がっており、夏のシーズンには海水浴を楽しむ家族連れや観光客で賑わいます。また、沖合には「弓丈島」と呼ばれる小さな島が浮かび、その美しい景観は訪れる人々を魅了します。特に、瀬戸内海に沈む夕日の美しさは格別で、多くのアマチュアカメラマンがその一瞬を写真に収めるために訪れます。
鴨池海岸公園では、特に10月と2月の数日間、夕日が海面に沈む際に歪んで見える「だるま夕日」と呼ばれる現象が見られます。この珍しい自然現象は、太陽がだるまの形に似ていることからその名がつけられ、多くの人々に愛されています。この時期には、夕暮れ時に公園を訪れると、幻想的な景色に心を奪われることでしょう。
1963年に愛媛県が「とびがらす山」に展望台を設置して以来、鴨池海岸公園は国立公園の規制もあり、長い間自然の姿を保ってきました。2004年からは、駐車場やトイレ、シャワー施設の整備が進み、より多くの人々が快適に利用できるようになりました。さらに、2023年には今治市によって公園内にWi-Fiが設置され、観光客にとってより便利な場所となっています。
2019年6月には、鴨池海岸公園の沿岸で新しいスタイルのボート競技「コースタルローイング」の国内初の大会「ビーチ・ローイング・スプリント・ゲームズ2019 Imabari」が開催されました。これは、ボートを漕いでタイムを競うもので、従来のボート競技とは異なり、海岸線を舞台に行われるのが特徴です。この大会の成功により、鴨池海岸公園は新しいスポーツ観光地としての注目も集めています。
鴨池海岸公園には、以下のような施設が整備されており、訪れる人々が快適に過ごせるようになっています。
広大な芝生広場では、ピクニックや家族でのんびりとした時間を過ごすことができます。自然の中でリラックスしたい方には最適な場所です。
日差しを避けながら休憩できるスペースが用意されています。散策や遊び疲れた際に、ちょっとした休息を取るのに便利です。
海水浴を楽しんだ後に利用できるシャワー施設も整備されています。これにより、海で遊んだ後も快適に過ごすことができます。
公園内には清潔なトイレが複数設置されており、誰でも安心して利用できます。
公園内にある「鳶鴉山展望台」からは、瀬戸内海や周囲の美しい風景を一望することができます。特に、展望台から見る夕景は息をのむ美しさです。
公園内には、イベントや演奏会などが開催されることができる舞台も設置されています。地域の文化イベントなども行われ、賑わいを見せることがあります。
映画『がんばっていきまっしょい』のボート部の練習風景や艇庫のメイン撮影場所としても、鴨池海岸公園は使用されました。原作では、主人公が所属するボート部の艇庫は松山市の港山海岸でしたが、磯村一路監督の「景観と波が穏やかな場所」という希望により、鴨池海岸が選ばれました。映画の中でも鴨池海岸公園の美しい風景が存分に映し出されており、多くの映画ファンに愛されています。
鴨池海岸公園へのアクセスは、西瀬戸自動車道今治インターチェンジから車で約20分、またはJR四国大西駅から車で約10分と、比較的便利です。車で訪れる際には、公園内の駐車場を利用することができます。
鴨池海岸公園は、美しい自然環境と充実した施設が整備された、家族連れや観光客にとって理想的なレジャースポットです。特に、瀬戸内海に沈む夕日や、だるま夕日の幻想的な景観は一見の価値があります。ぜひ、一度訪れて、その美しい景色と自然を堪能してみてはいかがでしょうか。