津波島は、瀬戸内海の中央部に位置し、芸予諸島の一部である上島諸島に含まれる無人島です。赤穂根島をはさんで岩城島の南方約1.8キロメートルの沖合いに位置し、現在は愛媛県越智郡上島町に属しています。かつては人々が暮らしていましたが、現在は無人島として静かな時間が流れています。
津波島は、北に赤穂根島、さらにその北に岩城島が位置し、西には伯方島があり、それぞれ送電線がつながっています。島は南北に細長い形をしており、最高点は87メートルと低く、島全体が緩やかな地形を持っています。島の中央部には、東西に砂浜がわずかに形成されており、自然のままの美しい風景が広がっています。
津波島の北には赤穂根島、西には伯方島が位置しており、島々の間に送電線が敷かれています。東と南側は燧灘(ひうちなだ)に面しており、広がる瀬戸内海の眺めが楽しめます。島の東には、鵜ノ糞島というさらに小さな島が位置しています。
津波島は、昭和の初め頃までは数世帯が暮らしていた歴史を持ちます。しかし、その後無人島となり、現在では近隣の岩城島から柑橘類などの農業が行われる「出作り」の地として利用されています。無人島となった現在も、島には人の手が及んでおり、その静かな環境の中で農作物が育てられています。
岩城島からの「出作り」として、津波島では柑橘類の栽培が行われています。瀬戸内海特有の温暖な気候を活かした農業が行われており、この地域で栽培される柑橘は香り高く、質の高いものとして知られています。
津波島周辺の海域は、鯛の一本釣りが行われる漁場としても有名で、釣り人にとっては魅力的な場所です。また、1986年(昭和61年)には、国土庁のコミュニティアイランド推進事業により、島の北部にキャンプ場や多目的広場、遊歩道が整備されました。夏になると、キャンプや海水浴を楽しむ人々が訪れ、静かな自然の中でリフレッシュすることができます。
島の北部には、キャンプ場が整備されており、アウトドアを楽しむための設備が整っています。訪れる人々は、瀬戸内海の自然の中でバーベキューや星空観察を楽しみ、都会の喧騒から離れた静かな時間を過ごすことができます。さらに、遊歩道も設けられているため、島の景色を楽しみながら散策をするのもおすすめです。
津波島には、定期的な航路がありませんが、近隣の岩城島から渡船で渡ることが可能です。観光シーズンや夏季には、釣りやキャンプを楽しむ人々が渡船を利用して訪れることが多く、特別な体験ができる島として人気があります。しかし、アクセスが限定されているため、訪問する際は事前に計画を立てておくことが重要です。
津波島へは、岩城島から渡船を利用してアクセスすることができます。定期便ではなく、不定期運航となるため、訪れる際は事前に渡船の運行状況を確認することをおすすめします。これにより、観光シーズンや夏季のキャンプシーズンに合わせて訪れることができます。
津波島は、瀬戸内海に浮かぶ静かな無人島であり、自然豊かな環境が魅力です。キャンプや釣りといったアクティビティを楽しむことができ、特に夏季には多くの観光客が訪れます。無人島としての静けさを味わいながら、豊かな自然と調和した時間を過ごすことができる津波島は、まさに隠れた楽園です。アクセスが不定期のため、事前の準備をしっかりと行い、特別な体験を楽しんでください。