三島公園は、愛媛県四国中央市に位置する市民公園で、「桃山公園(ももやまこうえん)」とも呼ばれています。この公園は、四国八十八景の66番目に選ばれた美しい景観を持ち、園内からは瀬戸内海と工場群の眺望を楽しむことができます。また、桜やツツジが美しく咲き誇る季節には、多くの観光客が訪れる人気スポットでもあります。
三島公園は、四国中央市役所から南へ約2kmの丘陵地にあり、海抜140メートルの位置に広がる8.3ヘクタールの広大な敷地を誇ります。1969年(昭和44年)に完成し、市民や観光客に愛される憩いの場となっています。公園内には、遊戯広場やピクニック広場、遊歩道、展望台、売店、駐車場など、さまざまな施設が整備されています。
展望台からは、四国中央市の市街地や製紙工場群、そして瀬戸内海が一望でき、特に夕日や夜景の美しさで知られています。この美しい景観は、映画「書道ガールズ」のロケ地としても使用され、多くの人々に親しまれています。また、園内には俳人・一茶が詠んだ句碑や、川柳作家の伍健の川柳碑が建てられ、文化的な側面も楽しむことができます。
三島公園は、四季折々の花々が咲き誇る美しい公園です。特に春には約500本の桜が咲き誇り、公園全体が淡いピンク色に染まります。桜の見ごろは毎年3月下旬から4月上旬で、この時期には多くの花見客で賑わいます。
さらに、4月下旬から5月上旬にかけては、約1万本のツツジが咲き誇り、公園内は色鮮やかな風景に包まれます。ツツジが満開になる時期には、家族連れやカップルがピクニックや散策を楽しむ姿が見られ、春の訪れを感じさせてくれます。
三島公園は、子供たちが遊べる広場や遊具も充実しています。特に、「子供広場」には恐竜やタコの形をした滑り台があり、これらは三島公園のシンボルともなっています。昭和時代から市民に親しまれており、世代を超えて多くの人々に愛されています。
また、広々とした芝生の広がる「ピクニック広場」もあり、家族や友人と一緒にのんびりとした時間を過ごすのに最適な場所です。展望台からは製紙工場群と瀬戸内海が見渡せ、特に夕日や夜景が美しく、ロマンチックなスポットとしても人気があります。
三島公園は、四国八十八景プロジェクトの66番目として、「三島公園から眺める日本一の製紙工場群と瀬戸内海」が選ばれました。公園の展望台からは、工場群と瀬戸内海が一望でき、特に夕暮れ時や夜間には美しい夜景が広がります。この景観は、日本の工業地帯と自然の融合を象徴するもので、多くのカメラマンや観光客が訪れるスポットとなっています。
三島公園には、横地山古墳と呼ばれる歴史的な遺跡もあります。この古墳は、1957年(昭和32年)4月に発見され、翌年1月に発掘されました。公園内の最も高い場所に位置し、直径約7.5メートル、高さ1メートルの墳丘には、河原石を並べた周縁部があり、その中に2基の箱式石棺が発見されました。
1号石棺は長さ1.6メートル、幅42センチメートル、深さ24センチメートルで、2号石棺は長さ2メートル、幅50センチメートル、深さ24センチメートルとされています。これらの石棺は、弥生時代後期に築かれたもので、1962年(昭和37年)4月1日に市の史跡に指定されました。このように、三島公園は自然だけでなく、歴史的価値のある場所としても注目されています。
三島公園では、毎年4月第1日曜日に「桜まつり」が開催されます。このイベントは、桜が満開になる時期に合わせて行われ、多くの地元住民や観光客で賑わいます。祭りでは、地元の特産品や飲食物が販売され、さまざまなアクティビティが楽しめます。特に、家族連れやカップルが楽しむ姿が多く見られ、春の風物詩として親しまれています。
三島公園へのアクセスは、松山自動車道・三島川之江ICから車で約10分の距離にあり、比較的アクセスしやすい立地にあります。駐車場も完備されているため、車での訪問が便利です。また、公園周辺には他にも観光スポットが点在しているため、一日を通じて四国中央市の魅力を満喫することができます。
三島公園は、美しい自然と歴史的な遺跡が融合した魅力的なスポットです。桜やツツジが咲き誇る季節には、多くの観光客が訪れ、展望台からの絶景を楽しむことができます。また、子供たちが楽しめる広場や遊具、ピクニックを楽しむための芝生広場も整備されており、家族連れにとっても理想的な場所です。歴史的な横地山古墳や、四国八十八景に選ばれた製紙工場群と瀬戸内海の景観も見逃せません。
ぜひ、次回の愛媛旅行には、三島公園を訪れて、自然と歴史の魅力を体感してください。