塩塚高原は、徳島県三好市山城町と愛媛県四国中央市新宮町の境界に位置する標高1,043メートルの塩塚峰に広がる美しい高原です。徳島県観光協会と徳島新聞社により「とくしま88景」に選定されており、四季折々の風景が楽しめる観光地として知られています。
塩塚高原は、かつて地元の農家にとって茅肥採取地として活用されていました。この良質な茅を守るため、現在でも「野焼き」と呼ばれる伝統的な火入れ作業が行われています。この作業により、土壌が豊かになり、草地の維持管理がされています。塩塚高原は観光地としてだけでなく、地元の暮らしに密接に関わっている希少な里山の一つと言えるでしょう。
この山は「塩塚峰(しおづかみね)」として知られていますが、「塩塚」という名前は元々愛媛側で使われていた呼称です。一方で、徳島側では「ドウメキ山」とも呼ばれており、地域によって異なる名前が存在していました。塩塚高原という名前には、この地域の歴史や文化が反映されていると言えるでしょう。
塩塚高原では、四季を通じてさまざまな自然の美しさを楽しむことができます。春には野焼き(山焼き)が行われ、夏から秋にかけてはパラグライダーやキャンプ、そして一面に広がるススキが見どころです。また、塩塚高原は満天の星空でも有名で、夜には天体観測を楽しむことができるスポットとして、多くの観光客に親しまれています。
塩塚高原では、パラグライダー体験ができることでも人気があります。標高1,043メートルの山頂からは、四国の山々と瀬戸内海を一望することができ、その景色を背に大空を飛ぶ体験は忘れられない思い出となるでしょう。また、高原にはキャンプ場やサイクリングコースが整備されており、アウトドア好きにはたまらない環境が整っています。
塩塚高原は、周囲に街灯が少ないため、夜には星空観察が楽しめる場所としても有名です。夏の夜には、天の川や流れ星を観賞できる絶好のスポットとして、多くの人々が訪れます。特に新月の夜には、満天の星が夜空を埋め尽くし、その美しさは圧巻です。天体観測が好きな方にはぜひ訪れていただきたい場所です。
塩塚高原には、観光客が楽しめる様々な施設が点在しています。北側には三好市の塩塚高原キャンプ場、西側には四国中央市の霧の高原、そして東側には三好市の塩塚高原展望台があります。これらの施設を利用することで、キャンプやオートキャンプ、パラグライダー、サイクリングなど多彩なアクティビティを楽しむことができます。
塩塚高原の愛媛側に位置する「霧の高原」には、以下のような観光施設があります:
これらの施設を利用すれば、家族連れやアウトドア初心者でも気軽に楽しむことができるでしょう。
塩塚高原では、季節ごとに多彩なイベントが開催され、地域の魅力を存分に楽しむことができます。
4月上旬には「塩塚高原野焼き」が行われます。天候に恵まれれば、第一土曜日の夜には三好市側で「野焼き」、翌日には四国中央市側で「山焼き」として、春の恒例行事が行われます。この伝統的な行事は、観光客にとっても大変貴重な体験です。
9月下旬には、「月見の宴」が開催され、塩塚高原で美しい満月を楽しむことができます。夜風に吹かれながら、自然の中で月を愛でる体験は、訪れる人々に深い感動を与えます。
10月には「塩塚高原ウォーキング」が行われ、高原内を散策しながら自然の美しさを堪能することができます。紅葉の時期と重なるため、彩り豊かな風景が広がり、歩く人々の心を癒します。
11月上旬には、「塩塚鳥人間パラグライダー・仮装フェスティバル」が開催されます。参加者は仮装しながらパラグライダーで空を舞い、そのユニークな光景は訪れる人々を笑顔にします。
塩塚峰へのアクセスルートは大きく6つのルートがあり、それぞれが異なる景色や体験を提供します。
塩塚高原は、四国の豊かな自然とアウトドアアクティビティを楽しむことができる絶好のスポットです。地元の伝統行事や豊かな自然環境を通じて、訪れる人々に四季折々の魅力を提供してくれます。家族連れからアウトドア愛好者まで、幅広い層が楽しめる塩塚高原で、ぜひ特別な時間をお過ごしください。